スノーシューの選び方

これからバックカントリーをはじめる人には迷わずMSRを薦めます。
MSRは他のスノーシューに比べて高額ですが、MSRの性能を考えると他に選択肢は見つかりません。
でも、やっぱり高すぎ。。。

1.同行者と同じもの
スノーシューの選択で一番大切なことは、同行者と同じスノーシューにすることです。

ハイク中、特にラッセルをすると判るのですがスノーシューの踏み跡が同じだと非常に歩きやすい。
スノーシューの形状が違うと折角踏み固められた踏み跡が崩されて歩きにくくなります。
ですから、同行者がいれば同行者と同じか同じメーカーのスノーシューにして下さい。

2.パイプフレームは避ける
パイプフレームのスノーシューがありますがバックカントリーには不向きです。
スノーシューハイキング用と考えた方がいいと思います。

パイプフレームのスノーシューはクランボンでしか雪面を捕らえる事ができません。
MSRの様にフレームでグリップするスノーシューを選んでください。
凍った急斜面でその違いがはっきり判ります。パイプフレームのスノーシューで登るのは困難です。

3.クライミングサポートの付いているもの
ハイシーズンには要らない気もしますが、雪面が固い急斜面では必要でしょう。
クライミングサポートがあると無いとでは疲れ方が全く違います。

4.あまり大きくないもの
スノーシューのカタログ値を見るとサイズ毎に許容体重が決まっていますが、カタログ値通りのサイズは大き過ぎると思います。
荷物を背負わない状態での体重のサイズで十分。それより小さくてもいいと思っています。

スノーシューが小さいと沈みます。スノーシューが大きいと沈み込みの量は少ないですがスノーシューを踏まないように大股で歩かなければなりません。

表面積が小さいスノーシューは沈んだときにスノーシューの上に乗る雪の量が少なく足を抜き易く、逆に表面積が大きいとスノーシューに大量の雪が乗って重くなります。

スノーシューの選択は①か②しかありません。
最近のスノーシューは歩きやすさを考えた形状になっていますが考え方は同じです。

① 沈むけど軽くて歩きやすいもの。
② 浮力が大きく沈まないけれど、重くて大股で歩かなければならないもの

最初に道具を揃える時には②の「浮力が大きく沈まない」を選択するすると思います。
でも、実際は①の「歩きやす」を取ったほうが良いでしょう。

単独行をしない限り一人で終始ラッセルということはありません。
同行者が交代でラッセルしますから、標高差÷人数分が一人のラッセル量になります。
実際ラッセルで辛いのは先頭と2番手位までで、3番手以降は階段を登っている程度のストレスです。

大汗かいてるのは先頭だけです。

大体ハイシーズンだと1時間に200m位しか標高を稼げませんから、標高差400mを滑ろうと思ったら2時間のハイクです。
4人で行ったら一人が30分トップを取ればいいだけですから、2のメリットより1のメリットの方が大きい事が判ると思います。

そもそも、初めてバックカントリーに行ってトップをガシガシ登れる人は稀で、ついて行くだけで手一杯です。
踏み固められたトレースを歩くだけなら大きなスノーシューは要りません。

5.新品を買う
これが一番大事かもしれません。

知り合いから譲ってもらうのならまだ良いですか、
誰が使ったか分からない中古品にあなたは命を預けられますか?

経験上、ステップインに改造したMSRデナリアセントは3年位でフレームが折れます!

<2012/12/6追記>
最近はレディース用のMSRライトニングにアキュブレードのビンディングを付けて使ってます。
単独だとラッセルが厳しいこともありますが、気に入ってます。


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